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みちのく「大内宿」の風景
旅情をかきたてられる「みちのく」の美しい山々に囲まれた、浮世絵のような、錦秋の大内宿ですここは観音沼などがある会津下郷町にある、いきなりタイムスリップしてしまう国の重要伝統的建造物群保存地区です。
歌川広重の浮世絵がそのまま現実にあるような錯覚さえします。
ここは伊達政宗や豊臣秀吉が通った記録もあり、幕末の嘉永5年(1852年)には吉田寅次郎(吉田松陰)もこの街道を利用し会津に旅しました。
那須からのドライブ那須から会津下郷にドライブで取り上げました観音沼森林公園までいけば、大内宿など30分ぐらい見れば行ける距離的にもいくらも無い場所です。
昔は会津田島や会津下郷というのは、那須から山を挟んで直線距離で僅か10Kmちょっとの町なのに、ルートが無かった為、近くて一番遠い場所でした。
ようやく塩原から国道400号で会津に抜ける尾頭トンネルが1988年に開通し、そして待望の那須高原の端っこに2008年甲子トンネルが開通して、名実ともに本当に近くなりました。
首都圏から那須を宿泊地として那須をベースキャンプに、会津下郷や大内宿などに足を伸ばす旅がどんどん人気がでてきました。
そんな那須からみちのくの旅です。
大内宿の道しるべが建っています。
うしろ髪ひく かなしい声を
背なでたちきる 道しるべ
「みちのくひとり旅」のような風情です。
大内宿は南会津の下郷町の山中にあり、全長約450mの往還の両側に、築300年といわれる古民家が、道に妻を向け整然と建ち並び、まるで映画の撮影所のようです。
レトロな統一感などを凌駕した、時代を感じさせてくれます。
白壁の歴史遺産も素晴しいですが、農耕民族である日本人には、このような茅葺きの家並みのほうが郷愁があるような気がします。
大内宿は会津若松城下と日光、今市宿を結ぶ下野街道(関東側からは会津西街道と呼ばれました)の宿場町です。
下野街道(会津西街道)は1683年(天和3年)の日光大地震により、会津より日光を通って江戸に抜けるルートが通行不能になり、その間は大内宿より観音沼森林公園の横を通る会津中街道が代替街道として機能しました。
現在は那須連山の縦走などに人気ですが、会津西街道が再整備されるまで、板室宿を経て那須山中の三斗小屋宿、標高1,468mの大峠、松川宿に至る難所超えの道中でした。
参勤交代や廻米の輸送などに使用されました。
会津藩主の参勤交代は江戸まで5泊6日の旅程で行われたそうです。
紅葉時期のトップシーズンとあり平日にかかわらず大変な人出でした。
平家との戦いに敗れ落ち延びた後白河法王の第二王子である高倉以仁王(もちひとおう)を祀った高倉神社の鳥居と火の見櫓。
雲一つ無い秋晴れの一日、大内宿の沿道にはコスモスが揺れ、心地よい「みちのく」会津の秋風が吹いていました。
復元された本陣。下郷町町並み展示館として利用されています。
鉄腕ダッシュ村みたいですね。
見学するのには別途見学料が必要で、有料になっています。
大内宿には2ヶ所の公衆トイレがありますが、その一つがこの建物の裏に設置されています。
トイレに続く道はバリアフリー化され、ウォシュレットのトイレが完備されています。
ここは大内宿の名物、ネギが丸ごと1本付いた「高遠そば」。
ネギを箸代わりにして蕎麦を頂くのがこちらの流儀。
入口付近にある三澤屋、「ねぎそば」が有名で大内宿の大人気のお店です。(モチロン割り箸もあります)
明治の日本を旅したイザベラ・バード
江戸時代大内宿で名主として栄えた阿部家。イザベラ・バード(Isabella Lucy Bird,1831年10月15日 - 1904年10月7日)は、イギリスの女性旅行家、紀行作家。
明治の初期に外国人の女性としては初めて東北地方と北海道を旅行して、「日本奥地紀行」という本を出版したイギリスの旅行家、「イザベラ・バード」が旅行の途中で大内宿に泊りました。
沢山の書籍や雑誌でも紹介されています。
松尾芭蕉は日光から那須や甲子の反対側の奥州街道を通り、歌枕の地を旅しました。
江戸元禄2年(1689年)紀行文「おくのほそ道」です。
イザベラ・バードはその百年後の同じ季節、日光から会津西街道を進んで、まだまだ外国人として前人未到のルートであった東北や北海道を旅しました。
今読むとどこか「なつかしい」ような日本人や、日本の原風景が蘇るような気がします。
「なつかしい」という日本語を正確に訳する英語はないといわれていますが、イギリス女性の目に映った、明治の日本を切り取った大変素晴らしい歴史的にも貴重な旅行記です。
明治11年という、東京や横浜という時代の先端を行った都市ではなく、西南戦争が終わった翌年の、明治維新まもない地方を、外国の女性の目のファインダーで正直に書かれています。
ここがイザベラ・バードが宿泊した部屋です。
格式がある天井の高いお部屋で、欄間には矢が飾ってあります。
当時のままだそうです。
白く霞んでしまっているのは囲炉裏の煙です。
囲炉裏は現役で使用しており、この家は実際に住んでいらしゃいます。
右端にあるのは戊辰戦争で使われた砲弾が展示してありました。
古い道祖神が静かに建っていました。
大内宿の歳時記
1月 | 正月飾り、団子刺し、歳の神の催し |
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2月 | 雪まつり(第二土日開催) |
3月 | 残雪の大内宿 |
4月 | 春の花溢れる大内宿 |
5月 | 宿内こいのぼり飾り、観音様祭り |
6月 | 菖蒲彩る大内宿 |
7月 | 半夏祭り(7月2日)、弁天様祭り |
8月 | 盆踊り、風除祈願(210日祭) |
9月 | 一斉放水の大内宿(防災訓練9月1日) |
10月 | クラシックカー走る大内宿 |
11月 | 雪囲いの大内宿、朝靄煙る大内宿 |
12月 | 正月準備の大内宿 |