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エメラルドグリーンの湖水
深山湖(ミヤマコ)は深山ダムにある那珂川の源流集水域にできた湖です。
いつも美しいエメラルドグリーンの水を湛えた一度見たら忘れられない神秘的な色です。
スコットランドにあるような湖の趣も少しだけあります。
正面に大倉山や三倉山を望み、湖の横の鬼無し山などとても景観の良いところです。
ほぼ水平にひとつの山のように見えますが、左端が三倉山、正面が大倉山となります。
冬季、雪で稜線がはっきりすると三倉、大倉、流石がよく分かります。
那珂川本川の源流域は流石山南麓に広がる七千山水源の森に依存しており、これから茨城県の鹿島灘に注ぐまで流域に住む人口は約90万人に及びます。
特に紅葉は素晴しい景色を堪能することができ、自然派の方にはおすすめスポットですよ。
この辺りは西村寿行氏の「峠に棲む鬼」の小説の舞台となった那須の秘境です。
山々に赤鬼達が笑っているような紅葉です。
とちぎの景勝百選に選ばれています。
深山湖の紅葉
深山湖の紅葉は地元で三段染と呼ばれ大変美しいことで知られています。山頂から裾野のグラデーションの染まり具合が素晴しいです。
深山ですから稀に紅葉時期に雪の降ることもあります。
三段染の厳密な意味は私にもよくわかりませんが、深山湖については青空と紅葉、そして美しい湖水のトリコロールカラーのコントラストをいっているのだと個人的には思っています。
観光客にはほとんど知られていないスポットです。
紅葉時期、地元の人には大変人気がある美しい風景林が広がる場所です。
奥に進んで行くと電源開発の施設「森の発電おななし館」があります。
きれいなトイレや電気の事を詳しく説明している施設で無料で利用できます。
エメラルドグリーンの湖を見ながら少しドライブしてみましょう。
鬼面橋です。
この辺りの紅葉も見事です。
湖に沿って舗装道路が整備されていますが、震災の影響で途中で湖水道路の最深部で行き止まりになってしまいます。
会津田島や宿には抜けられません。
(栃木県道・福島県道369号黒磯田島線)
昭和30年まで日本一長い名前の小学校が存在しました。(栃木県高林村立穴沢小学校三斗小屋仮教場)
深山湖のエメラルドグリーンは独特です。
美しい湖面と紅葉のコントラストは見事なものです。
水の中の微小な物質が光に反応してエメラルドグリーンに見えるそうです。
ですから午前中と午後と光の加減で微妙に色が違ってみえるのも不思議です。
朝の光の中で輝くメタリックなエメラルドグリーンと空の青がきれいです。 湖中にある大きなポンプで沼ッ原湿原の調整池に水を汲み上げます。
位置的には沼ッ原湿原の直下517mにありますが、車だと板室温泉を迂回しますので、沼ッ原湿原からですと20分ぐらいかかります。
那珂川本川の源流域です。
那珂川は三本槍岳や朝日岳を源流域とする、流石山南麓に広がる七千山水源の森から大川と支流である大沢が深山湖付近で集水し、深山ダムから那珂川となります。
那珂川の名前の由来は古代では「栗河」(常陸風土記)ないし「中」(万葉集)と呼ばれていた。
中は茨城の郡と久慈の郡の中間を意味しているといわれる。これが那珂川の名の由来と考えられている
北関東河紀行1 栗村 芳実 東 敏雄著より引用
那珂川の水元は流石山南麓に広がる七千山水源の森が主たる水源となります。
詳しくは林野庁公式サイト七千山水源の森を参考にしてみてください。
那珂川には源流部の深山ダムと少し下流の板室ダムの2ヶ所しかダムがありませんから、国内でも大変貴重な川となっています。
那珂川無しで那須野ヶ原の開拓はありえませんでしたから、那須疎水、深山ダムといった人工物ができても現在の豊かな川が残っています。
これから那珂川は栃木県と茨城県をゆったりと流れ、総延長はひたちなか市で太平洋に注ぐまで150Kmの国内で20番目に長い川です。
那珂川は天然の鮎の漁獲高が日本一ですが、その清流の源が栃木県と福島県の境界付近にある七千山水源の森となります。
沼ッ原湿原からよく見える美しい森林です。
美しいエメラルドグリーンの川と深山の紅葉がどこまでも続いています。 駐車場の横にある高台の園地からは湖が一望できます。
ご覧になればわかりますが湖面と心臓部である電源設備があまり高低差がありません。
1998年(平成10年)8月26日から31日に起きました北関東・南東北豪雨災害(那須水害)後に少し考えたのですが、もちろん湖岸にある電源設備が水浸しになれば莫大な損害がでるでしょう。
ですから規定の水位になれば放水を開始します。
その下流で被害を防ぐ方法は那須疎水に水を逃がす事だけだと思いますが、明治時代に設計された歴史的な遺産ですが緊急時に役立つほどには設計などされていないでしょう。
想定外と言ってしまえばそれまでですが、あの大洪水時那須疎水に大量の水を逃したらさらに被害が拡大したでしょう。
深山ダムは1973年(昭和48年)に完成しましたからすでに44年の歳月がたっています。
今現在深山ダムの存在価値がどれだけあるのかは素人の私にはわかりかねますが、那須水害時は自分の損害を避けるだけで、あまり役にはたたなかったような気が個人的にはしています。
浚渫したなどという話もききませんし、那須塩原市も深山ダムのコストパフォマンスなど一切公表していませんから現在もはたして必要なのでしょうか?
この湖に至る道路沿いの深山の渓谷の紅葉もキレイです。
木々であまり車を運転しているとわかりませんが、谷底は半端ない高さです。
こちらも沼ッ原湿原同様、近くに売店、自動販売機等一切ありませんからお弁当など持参してください。
野生の猿などがいますので絶対に餌などあげないでください。
それが最終的には猿の為にもなります。
深山ダムについては右に簡単に記載いたしました。
揚水発電方式という大量の水が増減する特殊性故に、最初から危険性もあり観光用途には考慮されなかっと思います。
また寒冷地での稲作に苦労していた深山ダムが想定していた下流の農業用水に、大量の冷水が流れてくるのではないかと?懸念をしめた人もいたようでが、結果的には問題はあまりなかったようです。
詳しくは参考文献
「水」を求めて
那須野ヶ原総合開発
平野達男 編著
詳細に記録してありますので是非どうぞ
という訳で
ファンキラ モンキラ ベイビー
ゴミと彼氏および彼女は必ず持ち帰りましょう。