- BeNasu那須高原の歩き方 トップページ >
- 名所 >
- 芦野 台明山三光寺
芦野の聖天様
芦野聖天花火大会は、日本三所聖天(芦野・浅草・妻沼(せぬま))の一つである三光寺の縁日に合わせて毎年8月19日に前夜祭として開催されます。真言宗台明山三光寺は、地元から親しみを込め聖天様と呼ばれており、古くから地域の信仰が厚いお寺です。
日本三所聖天として著名な寺でもあります。
祭りは先祖への慰霊や祭祀として執り行われます。
ヒグラシの声とともに、芦野が宵闇に包まれてゆきますと、人々がご先祖様の慰霊と息災を祈って手を合わせにやってまいります。
宵闇とは、月の登るのが遅くなる16日ぐらいから20日ぐらいの夕闇をさすのだそうです。
風情のある言葉です。
花火大会が開催されますので、この日だけは往く夏を惜しむ人達で芦野も大賑わいです。
浴衣姿の人々が往来を沢山歩いています。
庭に集まりビールを飲みながらの家も沢山見かけました、那須町芦野の変わらない夏の風物詩です。
しかし三光寺は、仲町に続く道路から少し階段を登っただけなのですが、祭りの喧騒は無くなります。
境内には12代白河藩主松平定信公(楽翁公)が、文化8年本尊聖天扁額奉納記念として植樹された樹齢200年を数える、見るものを圧倒するような雄々しい素晴しい松があります。
那須の銘木に指定され「松翁」と名付けられています。
法楽太鼓
晩夏の暑熱がまだ冷めやまぬ午後7時、不動明王のご本尊に法楽太鼓と般若心経の読経が始まりました。
本来であればご住職と沢山のお坊さん達が、パートを分けて行われるべきものですが、法楽太鼓を叩く技術は会得するのが難しく、現在ではご住職一人で執り行われています。
しょうけんごうんかいくう どいっさいくやく
照見五蘊皆空 度一切苦厄
読経とともに打たれる太鼓は、心が揺さぶられるような思いがいたします。
般若心経の難しい解釈は私には分かりませんが、人間齢を重ねると難しい事までは分からないにせよ、お経を聞いていると何となく見えてくるものがあります。
ふしょうふめつ ふくふじょうふぞうふげん
不生不滅 不垢不浄不増不減
何人もの人間で本来おこなわれるものが一人でやるのですから大変です。
あるいは万感を込めた思いの中では息が苦しかったりもするでしょう。
芦野の変わらない素晴しい姿がありました。