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もみじ谷大吊橋からの風景を愉しむ
もみじ谷大吊り橋は日光国立公園、箒川を堰き止めた塩原ダム湖架かる「日本一の空中散歩」を標榜する、全長320mの歩行者専用の観光吊り橋です。湖周辺は美しく紅葉する広葉樹の木々が多く、見頃を迎えますと沢山の観光客が訪れる大人気の絶景スポットとなっております。
周辺はクマタカなどが棲息する大自然がたっぷり残っており、四季折々の風景を愉しむことができます。
春から夏にかけては「緑が目にしみる」って本当だゾ!という感じです。 流石に長さがありますので揺れも結構感じます。
沢山人が渡っていると、写真撮影なんかだとブレ防止がついていないとキビシイぐらいの感じです。
何か船に乗って波に揺られているような感覚です。
もみじ谷大吊橋とは
本州で一番長い無補剛桁(むほごうげた)歩道吊橋です。無補剛桁とは橋桁を支える補剛桁がない吊橋のことです。
1999年の完成で無補剛桁歩道吊橋として完成当時は日本一でしたが、現在は大分県九重町の鳴子川渓谷に架かる九重”夢”大吊橋長さ390mにその座を譲っています。
こちらは高さも173mと天上を歩くような高さで、日本レコードを保持しています。
しかし長さでは九重”夢”大吊橋も、現在静岡県三島市にある民間企業が30億円の巨費を投じて、長さ400mの吊橋を建設中ですので近い将来その座を譲ることになります。
あまり長さを競っても詮無いことで、世の常で記録はいつかはどこかに抜かれます。
民間という例もありますが、親方日の丸的な、税金なんかを投入できる額で勝敗は決まってしまいます。
「2番じゃダメなんですか?」という発言が物議を醸した事がありますが、私としては正直何番目でもいいような気がします。
この吊り橋は渡っても特に何かある訳ではありません、他の有名観光吊り橋同様、交通用の通路としての機能の無い100パーセント観光の為の橋です。
九重”夢”大吊橋もギネスブック申請のニュースが当時話題を呼びましたが(結果は認められませんでした)、地域活性化という地方が抱える根本的な問題を解決する手段としては、少し論点がずれている感じがしないでもありません。
どこにでもある観光吊り橋というベタなものより、なんとか女子と、ブームを牽引する、女の子が興味を持つものでないと活性化しない現状ですから、「女子力」様にすがるしかない現実も寂しい気がしますがね。
フランス、パリのセーヌ川に架かるポンデザール橋は愛の南京錠で世界的に有名です。PONT DES ARTS (LOVE LOCKS) PARIS
永遠の愛を誓った恋人同士が、名前を書いた南京錠を橋の欄干にロックして、鍵をセーヌ川に投げ込んでしまう。
このもみじ谷大吊橋は「恋人の聖地のサテライト」に登録されていますから、何かロマンチックな女子力に注目されるような試みが必要な感じです。
現在は行って戻ってくる景観を愉しむ橋です、いろいろ意見はあるようですが、日本一の空中散歩か地域観光のレームダック的な存在か、ファンがいれば必ずアンチもいるということですかね。
塩原は首都圏からのアクセスも良く、那須高原の紅葉が終わりかけてくると標高の低い塩原渓谷が見頃を迎えてきますので、この時期は観光の幅も広がります。
もみじ谷大吊り橋の標高は420mであまり高くありません。
那須高原ですと那須高原大橋の430m、道の駅 明治の森・黒磯 417mと同じくらいですので紅葉の目安にしてみてください。
11月に入り本番を迎える感じです。 桁がありませんから、ワイヤーで張って強度を確保すると言ったらいいんでしょうか?素晴らしく太いワイヤーが使用されております。
通常の橋は下から橋桁を支えて造りますが、吊橋は主塔と主塔を結ぶメインワイヤーから垂直に伸びるハンガーケーブルで橋を吊るしたものです。
右の写真は吸うと煙のでる物質で長さ12cmのロングタイプです。
比較しても太いワイヤーです。
頑強なワイヤーが「あやとり」の糸のように張り巡らせてある感じです。
人間の他には重量物は通りませんから、強度は充分にある感じです。
無補剛桁歩道吊橋という形式では本州一という長さで吊り橋もいろんな形式があります。
お隣茨城県の龍神大吊橋375mは、トラスト補剛型式橋桁が付いていますので形式が違います。
難しい所は吊橋の構造や形式を説明しているサイトが沢山ありますので、専門的に知りたい方は是非調べてみてください。
制作は日本有数のハイテク巨大吊り橋を沢山てがけている、橋梁メーカーの川田工業株式会社です。
高い所がキライな私は川田工業の施工じゃなかったら渡りません。
川田工業は那須町のつつじ吊橋も施工しています。
那須高原つつじ吊橋と比較 | つつじ吊橋 |
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つつじ吊橋と比較すると、高さはあまりありませんから実際は怖くはありません。
桁の中央はお約束のグレーチング(鋼材を格子状に組んだ溝蓋)になっています。
「ちょっとだけヨ」
軽量化と発散振動などを抑えたりするものだと思います。
何か落としますと、20m下の水中落下で回収不可能ですから注意してください。 くれぐれも愛など落とさないようにね。
でかいアンカーレイジは上が展望台になっていて望遠鏡が設置されています
26mの主塔付け根部分。
いろいろな所に技術が盛り込まれています。 この紅葉の写真は10月の下旬のものです。
見頃を迎えていますが、感じとしては7〜8割りぐらいの紅葉です。
湖面のエメラルドグリーンと塩原渓谷の紅葉は日本的な色合いです。
紅葉狩りのシーズン、錦秋の山々を眺めるのもいいものです。
近代の吊り橋の歴史は1883年(132年前)に竣工・完成したニューヨークのブルックリン橋(Brooklyn Bridge)に始まります。
ニューヨークを代表する風景としていろんなメディアで目にする事ができると思います、一度はテレビや映画、実際にニューヨークい行ってご覧になった方もおられると思います。
春の山桜も美しく、四季を問わず観光することが出来る場所です。